QI13 腋窩リンパ節の郭清レベル
外科療法
実施率の計算方法
分子: |
レベルIIを含むリンパ節郭清が行われた患者数 | |
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分母: | 腋窩リンパ節陽性の乳癌で手術を受けた患者数 |
参照ガイドライン/先行研究
乳癌診療ガイドライン2005年版 外科療法 RQ 16
根拠
乳癌診療ガイドライン外科療法2005年版によると、腋窩リンパ節転移陽性例については、報告にばらつきがあるもののレベルIIIまで転移が認められる症例が20%程度あるとして、リンパ節転移陽性例に対してレベルIIIまでの郭清を推奨している。また、腋窩郭清の推奨を示した1991年のNIH
consensus
conferenceではレベルIとレベルIIの郭清が望ましいこと、レベルIIIの郭清についてはstaging
のためには必要ないが、術中臨床的に明らかな転移陽性のリンパ節を認めた際には最大限の局所制御としてレベルIIIの郭清を行うべきであると記載されている。一方でNCCNのガイドラインでは、レベルIIIの郭清はレベルIIに明らかに転移がある場合のみ、行うべきであるとしている。
以上より、腋窩リンパ節転移陽性の症例に関しては、最低限レベルI、IIまでの郭清をすることをQIとして設定した。
参考文献
1. 日本乳癌学会 ed. 乳癌診療ガイドライン外科療法 2005 年版 金原出版, 東京, 2005
2. NIH consensus conference. Treatment of early-stage breast cancer. JAMA. 1991 Jan 16;265(3):391-5.
3. National Comprehensive Cancer Network. Clinical Practice Guidelines in Oncology - Breast Cancer. 2009 accessed on 3/31/2009 at www.nccn.org