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QI26 がん再発についての告知

適切な説明・情報提供

実施率の計算方法

分子:
   1ヵ月以内に再発の事実が説明された、または説明がない理由の診療録記載がある患者数

分母:      がんの再発が診断された患者数

 

参照ガイドライン/先行研究

特になし

 

根拠

 がんと診断されて外来に通院している患者に対する調査では、97%ががんの診断・再発の場合に病名や病状について、50%が予後について知りたいと回答し、30%は逆に予後情報は聞きたくないと回答した。一方、病名を知ることは患者の権利と考えられる。知りたくないと表明している場合には、その表明を尊重することが重要であるが、その場合でも、それを判断し、また他の医療者と共有するために、診療録に説明または説明しない理由を明確に記載することは医療者の責務である。病名や病状を知ることで、残された時間のQuality of Lifeを高めることにつながるとも考えられる。

 従って、情報の共有により患者中心の意思決定が可能となることから、がんの再発と診断された患者は、1ヵ月以内に、再発の事実が説明されたかどうか、また、説明されないならばその理由が診療録に記載されるべきである。

 

参考文献

1.  Loblaw DA, Perry J, Chambers A, Laperriere NJ. Systematic review of the diagnosis and management of malignant extradural spinal cord compression: the Cancer Care Ontario Practice Guidelines Initiative's Neuro-Oncology Disease Site Group. J Clin Oncol. 2005; 23(9): 2028-37.

2.  Klimo P, Jr., Kestle JR, Schmidt MH. Treatment of metastatic spinal epidural disease: a review of the literature. Neurosurg Focus. 2003 ;15(5): E1.