大腸癌QI一覧
治療前評価 | ||||
QI 1 治療前腫瘍マーカー(血清CEA値)の測定 | ||||
分母 | 手術または化学療法を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 治療前の血清CEA値の測定結果が診療録に記載されている患者数 | |
QI 2 術前の全大腸検索 | ||||
分母 | 手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 術前に全大腸の検索(内視鏡検査、注腸造影検査、CT colonography)が施行された、もしくは施行されない理由が診療録に記載されている患者数 | |
QI 3 術前の診断的内視鏡検査 | ||||
分母 | 待期手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 術前に診断的内視鏡検査が施行され、検査結果(腫瘍の部位、肉眼型、腫瘍の大きさ(環周率含む)、予想される深達度(早期癌の場合)を含む)が診療録に記載されている患者数 | |
QI 4 術前の腫瘍の生検 | ||||
分母 | 待期手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 術前に腫瘍の生検が施行された患者数 | |
QI 5 術前の直腸指診 | ||||
分母 | 手術を受けた直腸癌(Ra、Rb)患者数 | 分子 | 術前に直腸指診が施行され、所見(触知の有無、腫瘍から肛門縁までの距離(触知した場合)・腫瘍と肛門括約筋との位置関係(触知した場合)・腫瘍の可動性(触知した場合))が診療録に記載されている患者数 | |
QI 6 術前の腹部画像検査 | ||||
分母 | 待期手術を受けたcSM以深の大腸癌患者数 | 分子 | 術前に肝臓を含む腹部造影CT(行えない場合には他の腹部の画像検査)が施行された患者数 | |
QI 7 術前の骨盤部画像検査 | ||||
分母 | 待期手術を受けたcSM以深の直腸癌患者数 | 分子 | 術前の骨盤部の画像検査(造影CTもしくはMRI)が施行された患者数 | |
QI 8 大腸癌手術患者に対する手術リスクの説明 | ||||
分母 | 手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 手術リスク(起こり得る合併症の内容・発生率、死亡率を含む)が説明され(患者に説明できない場合には代理人に)、それが診療録に記載されている患者数 | |
QI 9 大腸癌手術患者に対する手術により期待される効果の説明 | ||||
分母 | 手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 手術により期待される効果(治癒率または5年生存率)が説明され、(患者に説明できない場合には代理人に)それが診療録に記載されている患者数 | |
QI10 直腸癌患者への術前説明 | ||||
分母 | 局所切除以外の手術を受けた直腸癌患者数 | 分子 | 術後の機能障害の可能性(排便機能障害/排尿機能障害/男性性機能障害)が説明され(患者に話せない場合には代理人に)、それが診療録に記載されている患者数 | |
周術期医療(直前・直後) | ||||
QI11 周術期の深部静脈血栓症予防 | ||||
分母 | 手術を受けた大腸癌患者数(血栓の判明している患者を除く) | 分子 | 周術期の深部静脈血栓症予防((1) 低用量へパリンまたは低分子へパリン、(2) 間欠的空気圧迫法、(3) 弾性ストッキング のいずれかによる)が施行された患者数 | |
QI12 予防的経静脈的抗菌薬の投与時期 | ||||
分母 | 手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 手術開始前1時間以内に予防的に経静脈的抗菌薬が投与された患者数 | |
QI13 予防的経静脈的抗菌薬投与の中止時期 | ||||
分母 | 手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 術後3日以内に予防的抗菌薬投与が中止された患者数 | |
術式 | ||||
QI14 リンパ節転移を認めないSM癌に対するリンパ節郭清 | ||||
分母 | リンパ節転移を認めないSM癌と術前診断され、手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | D2以上の郭清が行われた、もしくは行なわれない理由が診療録に記載されている患者数 | |
QI15 Stage II・III 大腸癌に対するリンパ節郭清 | ||||
分母 | 手術を受けたcStage Ⅱ・Ⅲの大腸癌患者数 | 分子 | D3郭清が行われた、もしくは行われない理由が診療録に記載されている患者数 | |
QI16 結腸癌手術における腸管切除範囲 | ||||
分母 | 手術を受けた結腸癌患者数 | 分子 | 腫瘍から口側・肛門側ともに5cm以上の腸管が切離された患者数 | |
QI17 直腸癌手術における肛門側切除範囲 | ||||
分母 | 手術を受けた直腸癌患者数 | 分子 | 腫瘍の肛門側縁より適切な長さの直腸間膜切離(RS・、Raで3cm、Rbで2cm)が行われ、腫瘍の肛門側縁から切除断端までの距離が診療録に記載されている患者数 | |
術後の記録と説明 | ||||
QI18 肉眼的根治度の診療録への記載 | ||||
分母 | 手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 癌遺残または肉眼的根治度が診療録に記載されている患者数 | |
QI19 術後病理所見の診療録への記載 | ||||
分母 | 原発巣切除を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 以下の病理組織学的所見が診療録に記載されている患者数(壁深達度・リンパ節郭清個数、リンパ節転移個数、脈管侵襲の有無、切除断端または剥離面における癌細胞の有無) | |
分母 | 原発巣切除を受けた大腸癌患者数 | 分子 | TNM分類または大腸癌取扱い規約に準じた病期(fStage) | |
QI20 術後病理所見の患者説明と記載 | ||||
分母 | 手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 外科医からの切除標本の病理検査所見に基づいたStageの説明がなされ(患者に説明できない場合には代理人に)、その内容が診療録に記載されている患者数 | |
術後マネジメント | ||||
QI21 ドレーン排液量、性状の観察 | ||||
分母 | 21(a) | 手術を受けドレーンを留置された大腸癌患者数 | 分子 | 1日のドレーン排液量が観察され、診療録に記載されている患者数 |
21(b) | ドレーン排液の性状が観察され、診療録に記載されている患者数 | |||
QI22 術後の発熱原因の検索 | ||||
分母 | 術後3日目以降に38.5度以上の発熱を認めた大腸癌患者数 | 分子 | その日のうちに手術部位感染の有無の確認、および発熱の原因検索が行われ、診療録に記載されている患者数 | |
QI23 結腸癌患者の術後尿道カテーテルの抜去 | ||||
分母 | 術中に尿道カテーテルが留置された結腸癌患者数 | 分子 | 術後4日目までに尿道カテーテルが抜去された、もしくは抜去されない理由が診療録に記載されている患者数 | |
内視鏡治療 | ||||
QI24 内視鏡的摘除における治療前深達度診断 | ||||
分母 | 最大径2cm以上の病変の内視鏡的摘除を行った大腸癌患者数 | 分子 | 色素散布、拡大内視鏡検査、超音波内視鏡検査(EUS)のいずれかによる術前深達度診断が行われた患者数 | |
QI25 内視鏡的摘除法(一括切除・分割切除)の診療録への記載 | ||||
分母 | 内視鏡的摘除を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 一括切除か分割切除かが診療録に記載されている患者数 | |
QI26 内視鏡的摘除後の病理所見の診療録への記載 | ||||
分母 | 内視鏡的摘除を受けた大腸癌患者数 | 分子 |
以下の事項が診療録に記載されている患者数 ・病変の大きさ、肉眼型、組織型 ・pSM浸潤度の実測値(μm)(pSM癌の場合) ・脈管侵襲の有無(pSM癌の場合) ・水平断端における癌細胞の有無 ・垂直断端における癌細胞の有無) ・浸潤先進部の簇出(budding)のGrade(2010年1月以降の症例) |
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QI27 内視鏡的摘除を受けた患者に対する追加手術 | ||||
分母 | 内視鏡的摘除を受け、組織学的検索にて脈管侵襲陽性、組織型が低分化腺癌・未分化癌、pSM浸潤距1000μm以上、pSM垂直断端陽性、浸潤先進部の簇出(budding)のGrade2/3(2010年1月以降の症例)のいずれかの所見を認めた大腸癌患者数 | 分子 | 外科的追加腸切除(リンパ節郭清を伴う)が施行されているか、もしくは施行されない理由が診療録に記載されている患者数 | |
転移・再発癌の治療 | ||||
QI28 転移・再発大腸癌に対する転移・再発巣の切除 | ||||
分母 | StageⅣまたは再発大腸癌患者数 | 分子 | 転移・再発巣が切除されたか、もしくは切除不能の理由が診療録に記載されている患者数 | |
QI29 転移・再発大腸癌患者に対するインフォームドコンセント | ||||
分母 | StageⅣまたは再発大腸癌患者数 | 分子 | インフォームドコンセント(複数の治療法の提示、期待される効果、起こり得る合併症、有害事象、治療後のQuality of Life(QOL)など)が施行され、その内容が診療録に記載されている患者数 | |
QI30 放射線治療を受ける直腸癌患者に対するインフォームドコンセント | ||||
分母 | 放射線療法を受けた直腸癌患者数 | 分子 | 期待される効果および起こり得る合併症についてインフォームドコンセントが行われた患者数 | |
QI31 狭窄症状を示すStage IV大腸癌に対する外科的治療 | ||||
分母 | 原発巣による狭窄症状があるStageIV大腸癌の患者数 | 分子 | 原発巣の外科的切除または人工肛門造設が施行されているか、もしくは行われない理由が診療録に記載されている患者数 | |
化学療法 | ||||
QI32 Stage III大腸癌に対する術後補助化学療法 | ||||
分母 | 組織学的Stage IIIと診断された大腸癌患者数 | 分子 | 術後8週間以内に標準的補助化学療法が施行されたか、もしくは施行しない理由が診療録に記載されている患者数 | |
QI33 化学療法に関するインフォームドコンセント | ||||
分母 | 化学療法を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 化学療法により期待される効果、起こりうる合併症、有害事象、費用についてのインフォームドコンセントが行われた患者数 | |
QI34 化学療法施行中の患者に対する血液検査項目 | ||||
分母 | 大腸癌に対する化学療法を受けた患者数 | 分子 |
月1回以上、以下の血液検査項目が確認されている患者数 (血算(分画を含む)・総ビリルビン、AST、ALT、血清クレアチニン値) |
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QI35 化学療法の延期 | ||||
分母 |
大腸癌に対する化学療法を受けているうち、以下のいずれかを認めた患者数 ・白血球数1500/mm3未満 ・血小板数5万/mm3未満 ・総ビリルビン≧3.0mg/dl ・38℃以上の発熱 ・Grade3以上の悪心、嘔吐、下痢 |
分子 | 化学療法を延期されたか、もしくは延期しない理由が診療録に記載されている患者数 | |
QI36 化学療法施行中の有害事象 | ||||
分母 | 外来化学療法を受けている大腸癌患者数 | 分子 | 毎回、医師による診察時、診療録に有害事象の有無が記載されている患者数 | |
QI37 化学療法の治療効果の判定 | ||||
分母 | 化学療法を受けた切除不能進行・再発大腸癌患者数 | 分子 | 少なくとも4ヶ月ごとに画像診断による治療効果判定が行われている患者数 | |
フォローアップ | ||||
QI38 術後サーベイランスにおける腫瘍マーカーの測定 | ||||
分母 | 治癒切除手術を受けたStageⅢ大腸癌患者数 | 分子 | 術後3年間、3ヶ月ごとに血清腫瘍マーカー値(血清CEA)の測定が行われている患者数 | |
QI39 術後サーベイランスにおける胸部画像検査 | ||||
分母 | 治癒切除手術を受けたStageⅢ大腸癌患者数 | 分子 | 術後3年間、半年ごとに胸部単純X線検査または胸部CTが施行されている患者数 | |
QI40 術後サーベイランスにおける腹部画像検査 | ||||
分母 | 治癒切除手術を受けたStageⅢ大腸癌患者数 | 分子 | 術後5年間、半年ごとの肝臓を含む造影CT(行えない場合には他の腹部の画像検査)が施行されている患者数 | |
QI41 分割切除による内視鏡的摘除後のサーベイランス | ||||
分母 | 内視鏡的摘除で分割切除となった深達度pMの大腸癌患者数 | 分子 | 1年以内に大腸内視鏡検査による局所再発の有無が検査された患者数 | |
QI42 追加手術未施行のpSM癌の内視鏡的摘除後の画像検査 | ||||
分母 | 内視鏡的摘除を受け以下のいずれかの所見(脈管侵襲陽性、組織型が低分化腺癌または未分化癌、pSM浸潤距離1000μm以上、pSM垂直断端陽性、浸潤先進部の簇出(budding)Grade 2/3、(2010年1月 以降の症例))を認めたが、追加手術が行われていないpSM大腸癌患者数 | 分子 | 内視鏡的摘除後5年間、年1回の肝臓を含む腹部造影CT(行われない場合には他の腹部画像検査)、胸部X線検査または胸部CTによる、リンパ節再発や遠隔転移再発の検索が行われている患者数 | |
QI43 根治的内視鏡治療後の大腸内視鏡検査 | ||||
分母 | 根治的内視鏡的摘除を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 治療後3年以内に大腸内視鏡検査が施行された患者数 | |
QI44 大腸癌治癒切除術後の大腸内視鏡検査 | ||||
分母 | 治癒切除手術を受けた大腸癌患者数 | 分子 | 術後3年以内に大腸内視鏡検査が施行された患者数 | |
QI45 術前未検索の残存大腸の検索 | ||||
分母 | 治癒切除手術を受けた大腸癌患者で、術前に全大腸の検索が行われなかった患者数 | 分子 | 術後6ヶ月以内の残存大腸の大腸内視鏡検査が施行された患者数 |