QI19 病理検査所見についての患者への説明
術後の記録と説明
実施率の計算方法
分子: |
切除標本の病理検査所見について説明がなされ(患者に説明できない場合には代理人に)、説明したことが診療録に記載されている患者数 | |
分母: | 胃切除術または内視鏡的摘除を受けた患者数 |
(前版)
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切除標本の病理検査所見について説明がなされ(患者に説明できない場合には代理人に)、その内容が診療録に記載されている患者数 | |
分母: | 胃切除術または内視鏡的摘除を受けた患者数 |
参照ガイドライン/先行研究
特になし
根拠
胃癌術後の病理組織学的所見は、その記載法が「胃癌取扱い規約」に定められている。これらはいずれも、今後の治療方針を決定する上で重要な情報であり、必ず診療録に記載されなければならない。胃癌のStageは、深達度、リンパ節転移度、遠隔転移の有無によって分類される。同じ手術を受けた患者でも、Stageによって予後も異なる。手術を受けた患者には、直後の説明をもって事足れりとするのではなく、病理報告がなされた後に、その所見から予想される予後など、患者の治療方針に関して十分に話し合いがなされるべきである。適切な治療の選択肢を提示することは質の高い医療がすべての癌患者に提供されるために重要である。
以上より、手術によって切除された標本の病理診断結果について情報提供されるのは患者の権利であり、今後の治療方針についての説明に有用な情報であることから、胃癌切除術または内視鏡的摘除を受けた患者は(患者に説明できない場合には代理人に)、切除標本の病理検査所見について説明を受け、その内容が診療録に記載されるべきである。
参考文献
1. Hewitt M. SJV, ed. Ensuring Quality Cancer Care. Washington, D.C.: National Academy Press.; 1999