QI 3 骨転移を疑う症状のある患者に対する画像検査
術前評価
実施率の計算方法
分子: |
診断過程において、骨シンチ、MRI、PET、単純写真のいずれかが行われた患者数 | |
分母: | 骨転移を疑う臨床所見(骨の痛み、胸痛、血中カルシウム高値など)がある肺癌患者数 |
(前版)
分子: |
診断過程において、骨シンチ、MRI、PET、単純写真のいずれかが行われた患者数 | |
分母: | 骨転移を疑う臨床症状(骨の痛み、胸痛、血中カルシウム高値、血中ALP高値など)がある肺癌患者数 |
参照ガイドライン/先行研究
特になし
根拠
臨床症状と画像所見の有無を検討したメタアナリシスでは、骨転移に関する臨床所見の陰性的中率(NPV)は89%であり、骨転移を疑わせるような痛みや神経症状のない患者に一律に画像検査を行うことの是非には意見が分かれる。一方、骨転移が認められた患者は骨痛、胸痛、血中カルシウム高値、血中ALP高値などの臨床的指標が陽性であり、臨床的所見が画像診断を施行する理由となる。
以上より、脳転移の存在により治療方針が左右され、痛みや骨に関連した検査値異常を来している患者は骨転移の可能性が高いことから、肺癌の診断過程において骨転移を疑う臨床症状(骨痛、胸痛、血中カルシウム高値、血中ALP高値など)があり、骨シンチグラム、MRI、PET、単純写真のいずれかが行われるべきである。
参考文献
1. Silvestri GA, Littenberg B, Colice GL. The clinical evaluation for detecting metastatic lung cancer. A meta-analysis. Am J Respir Crit Care Med 1995;152(1):225-30.
2. Michel F, Soler M, Imhof E, Perruchoud AP. Initial staging of non-small cell lung cancer: value of routine radioisotope bone scanning. Thorax 1991;46(7):469-73.