QI 5 疼痛の原因評価
初期評価
実施率の計算方法
分子: |
診療録に疼痛の原因評価の記載がある患者数 | |
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分母: | 疼痛が新たに認められた患者数 |
参照ガイドライン/先行研究
ASSIST
根拠
がん患者の疼痛の原因は、すでに認識されている疼痛の原因とは限らない。新たな腫瘍による疼痛、がん以外の原因による疼痛(ヘルペス、膿瘍など)、または骨折や脊髄圧迫など、腫瘍学的緊急症として薬物的鎮痛以外の治療が必要な場合がある。これらに対して、疼痛の原因を明確にせずに鎮痛治療を行うと、原因そのものに対する治療の機会を失う可能性がある。以上より、新しい疼痛に対して原因を確認することが複数のガイドラインで勧められている。
従って、疼痛の治療は病態によって異なり、疼痛の適切な評価が治療効果の向上に結びつく可能性があることから、疼痛が新しく明らかになったがん患者は、疼痛の原因についての評価が診療録に記載されるべきである。
参考文献
1. Adult Cancer Pain. National Comprehensive Cancer Network., 2006. (Accessed 7.14, 2007, at http://www.nccn.org/professionals/physician_gls/PDF/pain.pdf.)
2. Dy SM, Asch SM, Naeim A, Sanati H, Walling A, Lorenz KA. Evidence-based standards for cancer pain management. J Clin Oncol. 2008; 26(23): 3879-85.
3. Lorenz KA, Dy SM, Naeim A, Sanati H, Smith P, Shanman R, Roth CP, Asch SM. Quality Measures for Supportive Cancer Care: the Cancer Quality-ASSIST Project. J Pain Symptom Manage. 2009 (in Press)