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QI 4 術前の腫瘍の生検

治療前評価

実施率の計算方法

分子:
     術前に腫瘍の生検が施行された患者数

分母:      待期手術を受けた大腸癌患者数

 

参照ガイドライン/先行研究

JNCI

 

根拠

 術前の腫瘍の生検の有無でアウトカムを比較したエビデンスはないが、術前に生検を行って癌の診断を確定することは非常に重要であり、それが診療録等に記載され、医療者間の情報共有を確実にすることは必須である。文献上報告されることはないが、術前に生検を行わず、癌の確定診断を得ないまま手術を行うことにより、不必要な手術を患者に行ってしまうことも起こり得る。また生検の結果、組織型によってはその結果に応じて治療方針の変更が必要となる可能性もあり、生検を行わなかったことにより、患者に適切な治療が行われないこともあり得る。

 以上より、腫瘍の生検による病理学的診断は癌の確定診断に必須であることから、待期手術を受ける大腸癌患者は、術前に腫瘍の生検が行われるべきである。

 

参考文献

1.  Goldsmith D, McDermott D, Safran C. Improving cancer related symptom management with collaborative healthware. Medinfo;11:217-21.2004.

2.  Pereira TC, Liu Y, Silverman JF. Critical values in surgical pathology. American journal of clinical pathology;122:201-5.2004.

3.  LiVolsi VA. Critical values in anatomic pathology: how do we communicate? American journal of clinical pathology;122:171-2.2004.

4.  Walsh D, Zhukovsky DS. Communication in palliative medicine: a pilot study of a problem list to capture complex medical information. The American journal of hospice & palliative care;21:365-71.2004.