QI40 放射線療法の完遂
放射線療法
実施率の計算方法
分子: |
放射線治療を計画どおりに完遂された患者数(グレード4の毒性の記載のあるものを除く) | |
分母: | 術後放射線療法を開始された乳癌患者数 |
(前版)
分子: |
放射線治療を計画どおりに完遂された患者数(グレード4の毒性の記載のあるものを除く) | |
分母: | 放射線治療を開始された乳癌患者数 |
参照ガイドライン/先行研究
乳癌診療ガイドライン2008年版 放射線療法 RQ 14、NICCQ
根拠
乳房温存術後や乳房切除後に放射線治療を行うことで局所再発が減少することがメタアナリシスで示されているが、当然これらの効果は放射線療法が完遂されることを前提としている。乳房・胸壁への放射線治療の有害事象は、皮膚炎、乳房の硬結、疼痛、発汗や皮脂分泌低下、放射線肺臓炎、虚血性心疾患があげられる。しかし、通常、皮膚炎以外の有害事象の頻度は高くない。そのためGrade4の毒性が起きた者以外で放射線療法を計画どおりに完遂することは重要である。このことはASCOのNICCQのQIとしても採用されている。NICCQでは患者の入院が除外基準として明記されていたが、わが国で入院して放射線療法を行うことも少なからずあるとの判断でこの除外基準は削除された。
参考文献
1. 日本乳癌学会 ed. 乳癌診療ガイドライン 放射線療法 2008 年版, 金原出版, 東京, 2008
2. Malin JL, Schneider EC, Epstein AM, et al. Results of the National Initiative for Cancer Care Quality: how can we improve the quality of cancer care in the United States? J Clin Oncol. 2006 Feb 1;24(4):626-34.