QI 9 大腸癌手術患者に対する手術により期待される効果の説明
治療前評価
実施率の計算方法
分子: |
手術により期待される効果(治癒率または5年生存率)が説明され(患者に説明できない場合には代理人に)、それが診療録に記載されている患者数 | |
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分母: | 手術を受けた大腸癌患者数 |
参照ガイドライン/先行研究
特になし
根拠
インフォームドコンセントは、「正しい情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念であり、説明する医療者は医療行為の利点のみならず、予期される合併症やその他の治療法についても十分な説明を行い、その治療を行うことの同意を得る必要がある。
日本医師会による「診療情報の提供に関する指針(第2版)」に準ずると、手術を受ける大腸癌患者には、進行度等を含む現在の病状を説明したのち、手術の必要性およびその内容とともに、手術を行うことによる利益(治癒切除後の5年生存率、再発率など)を説明しておくことが推奨される。さらに手術以外の代替療法(化学療法・放射線治療など)により期待される効果も提示することが推奨される。これにより、患者は複数の選択肢の中から、自由意思で治療を受けることが保障される。
以上より、手術を受ける大腸癌患者は(患者に説明できない場合には代理人に)、手術により期待される効果(治癒率または5年生存率)が説明され、診療録に記載されるべきである。
参考文献
1. 日本医師会:診療情報の提供に関する指針 第2版、平成14年 http://med.or.jp/nichikara/joho2.html