QI12 cM胃癌に対する内視鏡切除
治療・術式選択
実施率の計算方法
分子: |
内視鏡切除が施行されたか、または施行されない場合にはその理由の診療録記載がある患者数 | |
分母: | 分化型、2cm以下、かつUL(-)のcM胃癌と診断された患者数 |
(前版)
分子: |
内視鏡切除が施行された、または施行されない理由の診療録記載がある患者数 | |
分母: | 分化型、2cm以下、かつ非陥凹型/UL(-)の陥凹型のcM胃癌と診断された患者数 |
参照ガイドライン/先行研究
胃癌治療ガイドライン(第3版)
根拠
胃癌治療ガイドラインのデータでは、UL(-)で2cm以下の組織学的M癌のリンパ節転移率は未分化型も含めて0%(0/578)である。それをもとに、2cm以下の肉眼的粘膜癌(cM)と診断される病変で、組織型が分化型(pap、tub1、tub2)、陥凹型ではUL(-)の場合、リンパ節転移の可能性がほとんどないことから、内視鏡的粘膜切除法(EMR)の適応であると記載されている。
以上より、上記の条件を満たすcM胃癌では、リンパ節転移は極めてまれで、内視鏡切除をすることにより侵襲が最低限に抑えられることから、この条件を満たす胃癌に対しては、内視鏡切除を行うか、行わない場合にはその理由を診療録に記載するべきである。
参考文献
1. 日本胃癌学会, ed. 胃癌治療ガイドライン 第3版. 東京: 金原出版; 2010.
2. Gotoda T, Yanagisawa A, Sasako M, et al. Incidence of lymph node metastasis from early gastric cancer: estimation with a large number of cases at two large centers. Gastric Cancer 2000;3:219-25.