ホーム > 胃癌 > QI22 内視鏡切除後の外科的追加切除の検討

QI22 内視鏡切除後の外科的追加切除の検討

内視鏡治療

実施率の計算方法

分子:
     外科的追加切除(リンパ節郭清を伴う)が施行された、または施行されない理由が診療録に記載されている患者数

分母:      胃癌に対して内視鏡切除を受け、組織学的検索で
 • 垂直断端陽性、
 • 脈管侵襲陽性、
 • 深達度がSM2(500μm以上)
のいずれかを認めた患者数
(平成22年3月改訂) 前版を表示隠す

(前版)

分子:
     外科的追加切除(リンパ節郭清を伴う)が施行された、または施行されない理由が診療録に記載されている患者数

分母:      胃癌に対して内視鏡切除を受け、組織学的検索で
 • 垂直断端陽性、
 • 脈管侵襲陽性、
 • 深達度がSM2(500μm以上)
のいずれかを認めた患者数
■変更理由
「か」があった方が自然と考えられた

 

参照ガイドライン/先行研究

胃癌治療ガイドライン(第3版)

 

根拠

 過去の外科切除例組織学的所見より、脈管侵襲陽性、深達度がSM2(500μm以上)はリンパ節転移があるカテゴリーに分類される。また、胃癌治療ガイドライン(第3版)では、深達度がSM2(500μm以上)の場合や、脈管侵襲陽性の場合、垂直断端陽性の場合には、追加外科切除を行うことを推奨している。

 以上より、胃癌に対して内視鏡切除を受け、組織学的検索にて垂直断端陽性、脈管侵襲陽性、深達度がSM2(500μm以上)のいずれかを認めた患者は、リンパ節転移の可能性があることから、外科的追加切除(リンパ節郭清を伴う)が施行されるか、施行されない場合にはその理由が診療録に記載されるべきである。

 

参考文献

1.  日本胃癌学会, ed. 胃癌治療ガイドライン 第3版. 東京: 金原出版; 2010.

2.  Gotoda T, Yanagisawa A, Sasako M, et al. Incidence of lymph node metastasis from early gastric cancer: estimation with a large number of cases at two large centers. Gastric Cancer 2000;3:219-25