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QI28 化学療法による有害事象の記載

化学療法

実施率の計算方法

分子:
     最初の3ヶ月、毎回、医師による診察時、有害事象の有無が診療録に記載されている患者数

分母:      外来で化学療法を受けた胃癌患者数
(平成22年3月改訂) 前版を表示隠す

(前版)

分子:
     毎回診察時、検体検査以外の有害事象の有無が診療録に記載されている患者数

分母:      化学療法を受けた胃癌患者数
■変更理由
・データ収集の負担を軽減するために、期間を最初の半年間と限定をした。

 

参照ガイドライン/先行研究

抗悪性腫瘍薬の臨床評価方法に関するガイドライン 2005

 

根拠

 化学療法を行うにあたり、有害事象の有無をあらゆる機会でとらえる努力をすることは、その早期発見と対策のために非常に重要である。特に外来化学療法においては、患者のQuality of Life(QOL)の向上と引き換えに、重篤な合併症が生じた場合に受診が遅れる危険性が常にあることを念頭におく必要がある。共通の基準・用語を持たずに各施設で散発的に起きている有害事象が共有されないままでおかれることは、治療の安全性を客観的・科学的データとして集積し対策を立てるためにも望ましいことではない。そのため統一的な記載方式を広めていく必要がある。厚生労働省は医薬品承認申請において、「抗悪性腫瘍薬の臨床評価方法に関するガイドライン(2005年11月改訂)」に従った評価を行うように求めており、「有害事象の評価基準は国際的に認知されている基準(米国国立癌研究所(NCI)のCTCAE等)を用い、その基準に従い有害事象の内容および重症度を評価する」と示されている。

 以上より、化学療法の副作用は、適切な対策を講じる必要があることから、化学療法を受けている胃癌患者は毎回診察時、診療録に検体検査以外の有害事象の有無が記載されるべきである。

 

参考文献

1.  抗悪性腫瘍薬の臨床評価方法に関するガイドライン. 2005. (Accessed October 17, 2007, at http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/171101-b.pdf.)

2.  有害事象共通用語規準v3.0日本語訳JCOG/JSCO版. 2007. (Accessed October 17, 2007, at http://www.jcog.jp/SHIRYOU/CTCAEver_3/CTCAEv3J_070308.pdf.)