QI27 化学療法の効果判定
化学療法
実施率の計算方法
分子: |
少なくとも4ヵ月ごとの画像診断による治療効果判定が診療録に記載されている患者数 | |
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分母: | 初回化学療法を受けた切除不能進行・再発胃癌患者数 |
参照ガイドライン/先行研究
胃癌治療ガイドライン(第3版)
根拠
胃癌化学療法において、効果のある治療は継続して行うべきであるが、効果がない場合には速やかに別の治療を考慮すべきであり、判断の遅れは新たな治療のチャンスを失うことにもつながる。検査期間とアウトカムに関する関係についての明らかな報告はないが、胃癌に対する初回治療として用いられる5-FU単独療法、CPT11/CDDP療法、S-1単独療法、S-1/CDDP療法では無増悪生存期間中央値はそれぞれ2.9ヵ月、4.8ヵ月、4.2ヵ月、6.0ヵ月である。CTや内視鏡などを含めた検査を2~4ヵ月ごとに行い、現在行っている治療法が妥当であるか判断することがアウトカムの改善に寄与するものと推測される。
以上より、化学療法の効果を判定することは、次の治療方針の決定に有用であることから、初回化学療法を受けている切除不能進行・再発胃癌患者は、少なくとも4ヵ月ごとに画像診断による治療効果判定が行われるべきである。
参考文献
1. 抗悪性腫瘍薬の臨床評価方法に関するガイドライン. 2005. (Accessed October 17, 2007, at http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/171101-b.pdf.)
2. 固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン(RECIST ガイドライン)-改訂版 version 1.1-日本語訳JCOG版 ver.1.0 (Accessed September 22, 2011 at http://www.jcog.jp/doctor/tool/RECISTv11J_20100810.pdf)